お見合い感想文 その2
ある大学教授とのお見合いのことです。
彼はアメリカにも招かれるほど その分野では優秀な方ということで
キャリアも年収もさすがという感じです。
しかも、もう一つわたくしを魅了したのが、飛行機操縦という彼の趣味でした。
今度生まれ変わったらパイロット、人間でなかったら、鳥か風になりたいほど
空を見ることが大好きなわたくしは、期待に胸膨らませてお見合いに望みました。
お互い意気投合し、お話も盛り上がっていたのですが、彼が不意に
「あかの他人に、今まで築いてきた財産を渡せない」とおっしゃったのです。
事実婚希望の理由はどうやらその辺の理由のようです。
幸いなことに老後の経済的基盤を確立しておりますわたくしは、
もとより、お相手の方の経済的な面は条件ではありませんでしたので、
ちょっと面食らった感じでした。
それにしましても、これほど知的な紳士が、どうしてこんなことを
お見合いの席上でおっしゃるのかしらと不思議でなりませんでした。
しばらくたってから、人をとおして分かったことですが、
彼の年収目当てにお見合いを希望する人が多いので、
彼特有のバリヤーの張り方なのだそうです。
それを聞いて、唖然としましたと同時に悲しい思いがしました。
女性に対してそこまでアレルギー反応をお持ちの彼は
ほんとうに幸せになれるのかしら?
余計なお世話ですが・・・さびしいことです。
FROM 藍
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